2005.2.2
第23回
SAKURAIさんからおくられてくるメールから研修の様子をお伝えします。
先週は毎日のように雪が降り積もり、雪景色がとてもきれいでした。
つくづくドイツは雪が似合う国だと思います。まさに、メルヘンランドですよ。
去年からやっているキッチンのリフォームは、棚の扉(合板)の塗装を専門の業者に頼んでいて、まだ時間がかかりそうです。
先週、先々週と、50年前の「Schrank」のリフォームをしました。
全体的に幅を10センチ小さくする、という依頼でした。
まず、解体。接着剤には膠が使われているので、ドライヤーをあてて暖めてからはずし、
はずれにくいときは隙間にエタノールを注入しました。
次に、幅を寸法通りにカット。
足りない継ぎ手を作り足し、余分なホゾ穴には埋め木をしました。
その後、スクレイパーで塗装を落とし、サンドペーパーをかけて、組み立て。
最後は、亜麻仁油とテレピンの混合液で磨いた後、オイルで仕上げました。
古くてひび割れが多く、作業中何度か割れが生じ、随時、膠で接着しました。
師匠とShigetoさんと私と三人でやったので、あれよあれよという間に作業が進み、あまり写真を撮れませんでした。
今回思ったのですが、古い木は硬いんですね。充分に乾燥しているからでしょうか?
ケヤキ・ナラ・トネリコが使われていたので、もともと硬いのかもしれませんが、それにしても…
おが屑が細かくて良く飛散して、目はかゆくなるし鼻はでるし、やっかいです。
その上、練習のときと同じように継ぎ手を作っても、反りがひどくて収まりにくく、
無理やり入れれば割れるし、大変でした。
新しく家具を作るより、古い家具を直すほうが大変だということが、ようやく理解できました。
たくさん勉強できて、面白くて、楽しい作業でした。
念願のドイツ語講座の受講予約ができました。
3月中旬から5月中旬までの約2ヶ月間、週二回(月、水)の夜間コース(18:15−20:45)です。
もちろん初級クラスです。金額は123ユーロ。場所は工房から自転車で15分程度のところです。
帰国までの日数を考えると、スタートが遅すぎますね…。待ち遠しいです。
先日、師匠が知り合いの家の表札を作っていました。
名字にvonがついていて、これは貴族の家柄であることを意味するのだそうです。(元・貴族です)
興味津々で、届けに行くときに、一緒に連れて行ってもらいました。
ダイニングルームでお茶をいただいたのですが、肖像画や、古くて立派な家具がたくさんありました。
この家は、かつて森鴎外も滞在したお城ですが、戦争でほとんど壊れてしまったそうです。
31.Jan.05
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